怖くて押した応募ボタンは、弱さではなく勇気の跡
4年ぶりの面接に向かった日のことを、今でもはっきり覚えています。心臓が早鐘を打ち、手のひらに汗がにじみました。長く家にこもっていた時間の分だけ、外の世界は遠く感じられました。それでも椅子から立ち上がり、玄関を出た自分がいたのです。
結果は不採用でした。けれど、あの一歩を踏み出せたことには、確かな意味がありました。今回は、そんな就職活動の記録と、動悸や不安と付き合いながら小さな成功体験を積み重ねていく過程について書いてみたいと思います。
玄関で動けなくなった朝
面接の日が近づくにつれて、眠りが浅くなっていきました。前日の夜は何度も目を覚まし、朝を迎える頃には体が重くなっていました。支度をしながら、何度も鏡の前で立ち止まりました。服装を整えるたびに、これで大丈夫だろうかという声が頭の中で響きます。
家を出る直前、玄関でしばらく動けなくなりました。深呼吸を繰り返し、靴紐を結び直すことで気持ちを整えました。体が緊張で強張っていても、足を一歩ずつ前に出すことはできました。その一歩の積み重ねが、面接会場までの道のりを作ってくれたんです。
結果と行動は、別のものとして捉えていい
面接を終えた帰り道、頭の中は反省の言葉でいっぱいになりました。数日後に届いた不採用の連絡は、覚悟していたはずなのに胸に重く残りました。長く引きこもっていた反動で、より一層家から出たくなくなる気持ちも湧きました。
それでも振り返ってみると、4年間止まっていた時間を自分で動かした事実は変わりません。結果と行動は別のものとして捉えることが、心を守る一つの方法になります。面接に行けたこと自体が、以前の自分には難しかった行動だからです。その事実を小さくても認めていくことが、次の一歩につながっていきます。
震える手で押したボタンほど、価値のある一手
2つ目の応募では、面接には至らず書類だけを送りました。パソコンの画面に表示された応募ボタンを前に、指が止まりました。押した瞬間に胸がどきどきし、しばらく画面から目を離せませんでした。たった一回のクリックで、これほど体が反応するとは思っていませんでした。
長い間、社会との接点を避けてきた分だけ、行動一つが大きな負荷になります。けれど、その負荷を感じながらも指を動かせたことは確かな前進です。動悸という体の反応は、恐怖のサインであると同時に、挑戦しているサインでもあります。震える手で押したボタンほど、実は価値のある一手だったりするんですよね。
過程そのものにも、価値がある
採用されること、面接に受かること、そうした結果だけを成功と考えると、達成のハードルは高くなります。応募のボタンを押せたこと、面接会場まで足を運べたこと、こうした過程そのものにも価値があります。
結果を出せなかった経験が続くと、自分には何もできないという思い込みが強くなりがちです。その思い込みを崩すには、過程に注目して小さな達成を積み重ねていく方法が有効です。一日の終わりに、その日できたことを三つほど思い出す時間を作ってみてください。内容の大きさは問わず、できたという事実だけを拾い上げていく。続けていくうちに、自分の中に積み上がっていく感覚が生まれてきます。
会話が続かなくても、参加した事実は残る
参加したゴミ拾いボランティアでは、周りの人との会話がほとんど続きませんでした。話しかけられても短い返事しかできず、気まずさを感じる場面もありました。黙々と一人でゴミを拾い続ける時間の方が、自分には合っていると感じました。
会話が弾まなかったことに落ち込みそうになりましたが、参加した事実自体は残ります。人と関わる形は一つではなく、隣で同じ作業をするだけでも立派な参加になります。黙々と手を動かしている間、頭の中の余計な考えが少しずつ静かになっていきました。作業を終えた後、袋に集まったゴミの量を見て、確かな達成感を覚えました。
一気に動いた分、疲れがたまりやすくなる
4年ぶりの面接、2件目の応募、ボランティアへの参加。この短期間でいくつもの行動を重ねました。一気に動いた分、心も体も疲れがたまりやすくなります。疲れを感じた時は、無理に次の行動へ進まず、休む時間を優先してほしいと思います。
回復のペースは人によって違い、比べる必要はありません。昨日より少しでも動けた自分を、そのまま受け止めていく姿勢が支えになります。
おわりに
4年ぶりの面接、応募ボタンへの一押し、会話の続かなかったボランティア活動、どれも簡単なことではありませんでした。動悸や不安を抱えながらも行動できたことは、これまでの自分にはなかった変化です。
結果だけを見れば不採用や不完全な参加に見えるかもしれませんが、過程には確かな前進が詰まっています。これからも小さな行動を一つずつ積み重ねながら、自分のペースで前へ進んでいきたいと思います。



コメント